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イングランド
(England から転送)
- イングランド
- England
(国旗) イングランド王室紋章 - 国の標語: Dieu et mon droit(フランス語) 神と我が権利
- 国歌: 女王陛下万歳(非公式)、Land of Hope and Glory(非公式)、Jerusalem (非公式)
公用語 英語(事実上)1 首都 ロンドン(事実上) 最大の都市 ロンドン
アゼルスタンによる統一2 927年 通貨 UKポンド(GBP) 時間帯 UTC 0(DST: +1) ISO 3166-1 ccTLD .uk 国際電話番号 +44 - 1少数言語としてコーンウォール語も存在する。コーンウォール語でのイングランドの呼称はPow Sows。 2エグバート(839年)が最初のイングランド王と言われることが多いが、実際の肩書きはブレトワルダ(覇王)であった。学校の歴史では、1066年、ウィリアム征服王からとされている。
イングランド(England)は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(イギリス)を構成する4つの「国」(country)の1つである。漢字表記は英蘭だが、現在では用いられない。人口は連合王国の83%以上[1]、面積はグレートブリテン島の南部の約3分の2を占める。北方はスコットランドと、西方はウェールズと接する。北海、アイリッシュ海、大西洋、イギリス海峡に面している。
イングランドの名称は、ドイツ北部アンゲルン半島出身のゲルマン人の一種であるアングル人の土地を意味する "Engla-land" に由来する。イングランドは、ウェールズとともにかつてのイングランド王国を構成していた。
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用語法 [編集]
日本においては、「イングランド」あるいは「イングランド及びウェールズ」を指して、しばしば、(通常は連合王国の意味で用いられる)「イギリス」ないし「英国」といった呼び方が用いられることがある。また、日本に限らず、文脈によっては、ウェールズを含めた意味で、あるいは連合王国全体を指してイングランドという言葉が用いられることもある。しかしながら、いずれも正確でない上に、政治的にも正しくないとされる。
歴史 [編集]
詳細は「イングランドの歴史」を参照
イングランドの名はフランス語で "Angleterre" と言うように「アングル人の土地」という意味である。ローマ領ブリタニアからローマ軍団が引き上げた後、ゲルマン系アングロ=サクソン人が侵入し、ケルト系ブリトン人を征服または追放してアングロ=サクソン七王国が成立した。アングロ=サクソンの諸王国はデーン人を中心とするヴァイキングの侵入によって壊滅的な打撃を受けたが、ウェセックス王アルフレッドが最後にヴァイキングに打ち勝ってロンドンを奪還し、デーンロー地方を除くイングランド南部を統一した。その後、エドガーの時代に北部も統一され、現在のイングランドとほぼ同じ領域の王国となる。一時イングランドはデンマーク王クヌーズ(カヌート)に征服されるが、その後再びアングロ=サクソンの王家が復興する。しかし1066年ノルマンディー公ギヨームに征服され、ギョームがウィリアム1世(征服王)として即位、ノルマン王朝が開かれた。ノルマン人の征服によってアングロ=サクソン系の支配者層はほぼ一掃され、フランス語が国王・貴族の公用語となった。その後、プランタジネット王朝は英仏に広大な領土をもつ「アンジュー帝国」となるが、この時期になるとフランス系のイングランド諸領主も次第にイングランドに定着し、イングランド人としてのアイデンティティを持ちはじめた。そして最終的に、14~15世紀に起こった百年戦争によってほぼ完全にフランス領土を失い、このような過程を経て現在に繋がるイングランド王国が成立し、民族としてのイングランド人が誕生した。
政治 [編集]
1603年以来、ジェームズ1世がイングランドとスコットランドの両方を統治していたが、1707年にイングランドとスコットランドが連合してグレートブリテン王国を形成した。合同法によって両国の議会は統合された。
行政区画 [編集]
詳細は「イングランドの行政区画」を参照
イングランドの地方行政制度は時の政府の政策によって変遷が激しく、歴史的な実態と必ずしも対応していない。例えば、ロンドン市役所はサッチャー政権によって廃止され、一種の区役所のみが正規の行政組織として機能していたが、2000年にブレア政権によって大ロンドン地域として復活した。
現在のイングランドは行政的に9「地域」 (region) に区分される。このうち大ロンドン地域のみが2000年以降市長と市議会を有するが、その他の地域には知事のような首長は存在せず、議会を設置するかどうかは住民投票によって決まるので、議会が存在しない地域もある。地域を統括する行政庁は存在するがそれほど大きな権限はない。
つまり「地域」は行政上存在してもあまり実体のある存在とはいえない。ブレア労働党政権は「地域」の行政的権限を強化したい意向だが、保守党は反対している。したがって現在のところ、実体のある地方行政組織は行政州 (county) または都市州(metropolitan county) であり、都市州の下級行政単位として区 (borough) が存在する地域もあるが、都市州がなく区のみが存在する地域もある。 行政州 (administrative county) 以外に伝統的な州 (ceremonial county) も名目的ながら現在も使用されるが、行政的な実体はない。
主要都市 [編集]
| 都市 | カウンティ | 人口 | |
|---|---|---|---|
| 1 | ロンドン | グレーター・ロンドン | 7,172,091 |
| 2 | バーミンガム | ウェスト・ミッドランズ | 970,892 |
| 3 | リヴァプール | マージーサイド | 469,017 |
| 4 | リーズ | ウェスト・ヨークシャー | 443,247 |
| 5 | シェフィールド | サウス・ヨークシャー | 439,866 |
| 6 | ブリストル | ブリストル | 420,556 |
| 7 | マンチェスター | グレーター・マンチェスター | 394,269 |
| 8 | レスター | レスターシャー | 330,574 |
| 9 | コヴェントリー | ウェスト・ミッドランズ | 303,475 |
| 10 | キングストン・アポン・ハル | イースト・ライディング・オブ・ヨークシャー | 301,416 |
- 人口は2001年国勢調査より
地理 [編集]
イングランドはグレートブリテン島の南部約3分の2とランズエンド岬南西の大西洋上にあるシリー諸島、イギリス海峡にあるワイト島などの周辺の小さい島で構成されている。北方はスコットランドと、西方はウェールズと接する。連合王国の中で最もヨーロッパ大陸に近く、対岸のフランスまで約33kmである。
東側は北海に面し、西側はトゥイード河口からスコットランドとの境界沿いに南西へむかい、アイリッシュ海沿岸部、ウェールズとの境界線をとおって、グレートブリテン島の西端ランズエンド岬に達する。北境にあたるスコットランドとの境界は、西のソルウェー湾からチェビオット丘陵にそって東のトゥイード河口まで、南はイギリス海峡に面している。
地形は変化に富み、ティーズ川とエクス川を結ぶ線で分けられる。北部と西部は全般に山岳地帯で、ペナイン山脈がイングランド北部の背骨を形成している。北西部カンブリアにはカンブリア山地があり、標高978mで最高峰のスコーフェル山はイングランドの最高峰でもある。またここは大小様々な湖が連なる湖水地方として知られ、ピーターラビットの舞台としても有名だ。また、平地の部分もあり、フェンと呼ばれる東部の湿地帯は農業用地になっている。
イングランドの最大の都市はロンドンであり、世界でも最も繁栄した都市の1つである。第二の都市は蒸気機関で有名なジェームズ・ワットが生涯のほとんどを過ごしたバーミンガムである。英仏海峡トンネルによってイングランドは大陸ヨーロッパと繋がっている。イングランドで最も大きい天然港は南海岸のプールである。オーストラリアのシドニーに次いで世界で2番目に大きい天然港という主張もあるが、これには異論もある。
気候 [編集]
イングランドは温帯であり、海にかこまれているため気候は比較的穏やかであるが、季節によって気温は変動する。南西からの偏西風が大西洋の暖かく湿った空気を運んでくるため東側は乾燥し、ヨーロッパ大陸に近い南側が最も暖かい。高地地帯から離れた地域においては頻繁ではないが、冬や早春には雪が降ることがある。イングランドの最高気温の記録は2003年8月10日にケント州のBrogdaleの38.5 °Cである[2]。最低気温の記録は1982年1月10日にシュロップシャー州のEdgmondの-26.1 °Cである[3]。 年平均気温は、南部で11.1 °C、北西部で8.9 °C。月平均気温は、もっとも暑い7月で約16.1 °C、もっとも寒い1月で約4.4 °Cである。-5°C以下になったり、30 °C以上になることはほとんどない。ロンドンの月平均気温は、1月が4.4 °C、7月が17.8 °Cである。霧やくもりがちの天気が多く、とくにペナイン山脈や内陸部で顕著である。年降水量は760mmほどで年間を通して降水量が豊富であるが、月別では10月がもっとも多い。
経済 [編集]
イングランドの経済はヨーロッパで2番目、世界で8番目に大きい。連合王国(イギリス)の中では最大である。ヨーロッパの上位500社のうち100社がロンドンに存在する[4]。イングランドは高度に工業化されており、世界経済の中心の1つであった。化学工業、 製薬、航空業、軍需産業、ソフトウェア産業などが発達している。
イングランドは工業製品を輸出し、プルトニウム、金属、紅茶、羊毛、砂糖、木材、バター、肉のような資源を輸入している[5]。ただし、牛肉に関してはフランス、イタリア、ギリシャ、オランダ、ベルギー、スペインなどへ輸出している[6]。
イングランドの伝統的な重工業はイギリス全体の重工業と同様に、急激に衰退した。一方でサービス業が成長し、イングランドの経済の重要な位置を占めている。例えば観光業はイギリスで6番目に大きな産業であり760億ポンドの規模である。2002年時点では労働人口の6.1%にあたる180万人をフルタイムで雇用している[7]。ロンドンには世界中から毎年数百万人が観光に訪れる。
国民 [編集]
宗教 [編集]
イングランドには多様な宗教が存在する一方で、特定の宗教を持たないあるいは無宗教の人の割合も多い。宗教的な行事の位置づけは低下しつつある。2000年時点のイングランドの宗教の比率は以下の通りである。キリスト教、75.6%;イスラム教、1.7%; ヒンドゥー教、1%:その他、1.6%;特定の宗教を持たないあるいは無宗教、20.1%。
キリスト教 [編集]
キリスト教はカンタベリーのアウグスティヌス(初代カンタベリー大主教)の時代に、スコットランドやヨーロッパ大陸からイングランドへやってきた宣教師によって到来した。685年のウィットビー教会会議によってローマ式の典礼を取り入れることが決定された。1536年にヘンリー8世がキャサリン・オブ・アラゴンとの離婚しようとした問題によってローマと分裂し、宗教改革を経てイングランド国教会と聖公会が生まれた。他のスコットランド、ウェールズ、北アイルランドとは違い、イングランドではイングランド国教会が国家宗教である(ただしスコットランド国教会は法律で定められた国家教会である)。
16世紀のヘンリー8世によるローマとの分裂と修道院の解散は教会に大きな影響を与えた。イングランド国教会はアングリカン・コミュニオンの一部であり、依然としてイングランドのキリスト教で最も大きい。イングランド国教会の大聖堂や教区教会は建築学上、意義のある重要な歴史的建築物である。
その他の宗教 [編集]
20世紀後半から、中東や南アジアからの移民によりイスラム教、シーク教、ヒンドゥー教の割合が増加した。バーミンガム、ブラックバーン、ボルトン、ブラッドフォード、ルートン、マンチェスター、レスター、ロンドン、オールダムにはムスリムのコミュニティがある。
イングランドのユダヤ教のコミュニティは主にロンドン、特にゴルダーズグリーンのような北西部の郊外に存在する。
教育 [編集]
詳細は「イギリスの教育」を参照
イングランドとウェールズでは義務教育は5歳から16歳までであり、学校は90%が公立である。
大学は全部で34あるが、ケンブリッジ大学とオックスフォード大学をのぞいて、19~20世紀に創設されている。大学以外の高等教育機関として、工業・農業・美術・商業・科学などの専門学校がある。
文化 [編集]
現代のイングランドの文化はイギリス全体の文化と分かち難い場合があり、混在している。しかし歴史的、伝統的なイングランドの文化はスコットランドやウェールズと明確に異なっている。
イングリッシュ・ヘリテッジというイングランドの史跡、建築物、および環境を管理する政府の組織がある。
音楽 [編集]
クラシック音楽 [編集]
- イングランドの作曲家には、ウィリアム・バードやヘンリー・パーセル、エドワード・エルガーらがいる。
- イングランドの演奏家には、クリフォード・カーゾン(ピアニスト)やジョン・バルビローリ(指揮者)、サイモン・ラトル(指揮者)、デニス・ブレイン(ホルン奏者)、キャスリーン・フェリアー(コントラルト歌手)らがいる。
ポピュラー音楽 [編集]
- 1960年代にはビートルズが登場した。その後ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン等が現れた。ブリティッシュ・インヴェイジョンが起こる。
- 1970年代にはクイーンが登場した。
- 1980年代には、MTVブームの中、デュラン・デュラン、カルチャー・クラブ等が登場した。
- 1990年代にはオアシス、ブラー、スパイス・ガールズ、プロディジー等が登場した。
文学 [編集]
食文化 [編集]
イングランドには様々な食べ物がある。例えばコーンウォール州の錫鉱山の坑夫の弁当から発達したコーニッシュ・パスティー(Cornish Pasty)には挽肉と野菜が入っている。縁が大きいのは錫を採掘したときに付く有害物質を食べないようにする為で、縁は食べない。また、レストランやパブのメニューにはシェパーズパイがあり、スコーンも有名である。
スポーツ [編集]
詳細は「イングランドのスポーツ」を参照
クリケット、ラグビー、ラグビーリーグ、サッカー、テニス、ゴルフ、バドミントンといった数多くの現代のスポーツが19世紀のイングランドで成立した。その中でもサッカーとクリケットは依然としてイングランドで最も人気のあるスポーツである。スヌーカーやボウルズといった競技もイングランド発祥である。
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脚注 [編集]
- ^ National Statistics Online (2007年8月22日). "Population Estimates UK population grows to 60.6 million" (英語). 2007年9月24日閲覧。
- ^ BBC ニュース (2003年9月30日). "Temperature record changes hands" (英語). 2007年9月24日閲覧。
- ^ MET Office. "English Climate" (英語). 2007年9月24日閲覧。
- ^ CIA - The World Factbook
- ^ Fact Monster.com. "London, city, England/ Economy" (英語). 2007年9月24日閲覧。
- ^ EBLEX News (2006年6月6日). "Strong Start For English Beef Exports" (英語). 2007年9月24日閲覧。
- ^ Visit Britain.
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- イングランド - ウィキトラベル
- イングランド観光局 (英語)
- 英国政府観光庁 - イングランド (日本語)
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